#3 行政書士合格から3年。会社員として働きながら実務に踏み出すまでの記録 | 実務を学ぶうえで “まず理解しておくべきこと” をまとめてみる

実務を学ぶうえで “まず理解しておくべきこと”

2022年度の行政書士試験に合格して、気づけばもう3年。

仕事はこれまで通り会社員として続けていますが、このシリーズを書き進める中で、
「もっと実務を理解したい。どうにか開業につながる道はないだろうか」
そんな思いが、少しずつ、でも確実に大きくなってきました。

今回で3回目のです。

これまでは本を読みながら行政書士の世界をそっと覗いてきましたが、実務の勉強を進める中で、
「まずここは理解しておかなきゃいけないな」
と思うポイントがいくつか見えてきました。

今回はその“入り口としての理解”をまとめてみます。

実務の全体像をつかむのに役立った一冊

―最初の一歩を“地図”として示してくれた本。迷いが少し軽くなりました。

今回参考にしたのは、
竹内豊氏著『行政書士合格者のための開業準備実践講座』
実務の入口に立った合格者に向けて、

  • 実務の流れ

  • 開業までのステップ

  • つまずきやすいポイント

  • 気をつけるべき注意点

これらがチャート形式で整理されており、
「これからどう動けばいいのか」が非常にイメージしやすい内容でした。

特に印象的だったのは、構成が 課題 → 要因 → 対策 の順で書かれていること。

普通なら“成功するためのコツ”から入りそうですが、
この本はあえて 失敗例 から入る。

そこに、実務のリアルさを強く感じました。


 「行政書士の失敗例」から見えてきた、まず理解しておくべきこと

―怖さよりも、“知っておけば防げる”という安心が勝った気がします。

行政書士会連合会のサイトには
懲戒事例・処分事例が公開されています。

本書では、それらをもとにした51の事案が紹介され、
さらに15のジャンルに分類されています。

その中でも特に印象が強かったのが、次の2つ。

  • 業際問題

  • 行政書士の責務違反


 業際問題とは?

―善意で応えようとした一歩が、依頼者に不利益になることもある。だからこそ境界線を学ぶ必要があります。

行政書士に「できること」と「できないこと」の境界を越えてしまう問題のことです。

行政書士は行政手続きの専門家とはいえ、
登記は司法書士、法律相談は弁護士、労務相談は社労士……といった具合に、 他士業の領域は法律で明確に線引きされています。

ところが実務では、依頼者から自然な流れで、
「これもお願いできますよね?」
と言われることが多いそうです。

そこで “良かれと思って引き受けてしまう” ことが、
業際問題の大きな原因になるとのこと。

会社員として営業をしていると、

「できるだけ応えたい」
「期待に応えたい」

という気持ちが自然に湧いてきます。

その感覚はよく分かるのですが、行政書士の場合はその“善意”が逆に依頼者の不利益になる可能性もある。

それを知って、少し背筋が伸びました。

“断る勇気も、依頼者のためになる。”

この視点は、実務に触れていくうえで欠かせないものだと感じます。


 行政書士の責務違反とは?

―想像以上に“やってはいけない”例が多く、専門家としての重みを実感しました。

こちらはより直接的に深刻な事案です。

  • 誠実履行義務違反

  • 品位保持義務違反

  • 信用失墜行為

簡単に言えば、

「依頼料を受け取っているのに、仕事をしない」

という信じがたいケースも含まれています。

中には詐欺に近いような例もあり、読んでいて本当に驚きました。

“専門家として相談を受ける”という行為の重みを
あらためて考えさせられる内容でした。


 “失敗の構造”を知ることが、安心して学ぶ土台になる

―緊張しすぎる必要はない。どこに注意すればいいのかが分かるだけで、前に進みやすくなります。

行政書士に寄せられる相談は、
その人の人生に深く関わる内容が多くあります。

  • 亡くなった家族の意思をつなぐ相続

  • 会社設立という人生の門出を支える法人設立

  • 日本で働きたい外国人の未来を左右する在留手続き

もし方向を誤れば、依頼者の人生に影響が出てしまう――。

そう考えると自然と姿勢も引き締まります。

ですが同時に、
「失敗例を事前に知ること」 はむしろ安心につながると感じました。

“絶対に失敗してはいけない”という緊張ではなく、

“気をつけるポイントが分かることで、前向きに動ける”
という安心感につながるからです。

まだ私は入口に立ったばかりですが、
こうした最低限の土台を理解しながら進んでいくことで、
胸のあたりが少し軽くなっていくような、そんな感覚があります。


 まとめ

―少しずつですが、実務の地図が描けてきました。会社員のペースでも前に進める。

今回は、実務を学ぶうえでまず押さえておくべきポイントを整理しました。

失敗例というとネガティブに聞こえますが、知っておくことでリスクを減らし、 “安心して学び続けるための土台”にもなります。

会社員として働きながら、ゆっくりペースではありますが、
一つ一つ学びが積み上がっていくことで、
自分の中に少しずつ “行政書士としての地図” が描かれ始めたように感じています。

こんな調子で今後も投稿していきますので、
今まさに会社員の方や、副業として行政書士を考えている方の、
小さなきっかけになれば嬉しいです。


 次回予告

―気になる“開業後のリアル”を整理しながら、会社員ならではの視点も交えて書いていきます。

次回は、
「開業後にまだまだ気になることをまとめてみた」
というテーマでお届けする予定です。

会社員として働きながら学んでいるからこそ出てくる不安や、
「ここって実際どうなんだろう?」という疑問を、
自分なりに整理してみます。

無理のないペースで、少しずつ進んでいきます.。

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